れます。ここでは、岩手・宮城・山形の言語
資料をとりあげます。
参照:愛こ゚え:①用法編 ②語源編
編集者:千葉光
目次:
江戸時代の文献【岩手】南部叢書
【宮城】仙台方言音韻考 宮城県史
【山形】山形県方言辞典
江戸時代の文献
次の岩手・宮城・山形の資料では、江戸時代の文献から「めごい・めいごい・めこい」に
ついて、とりあげています。
【岩手】南部叢書
南部叢書 第十冊(南部叢書刊行会, 1929年)【御國通辞】
めごい
江戸詞:かあいゝ 可愛
【補足】
御國通辞(おくにつうじ、寛政2年)は盛岡
言葉と江戸言葉を、対比する構成になってお
り、「めごい」に対応する江戸言葉として「
かあいゝ・可愛」を挙げています。
【宮城】仙台方言音韻考
仙台方言音韻考(小倉進平, 1932年)【浜荻】
めごひ 仙台
愛、神代卷鐘憐、萬葉に米具斯、かはゆき事。
いとしひ 江戸
めいごひ 仙台
可愛、愛、神代卷めこひ共、めこひに委し。
かはひらしひ 江戸
【補足】
浜荻(江戸末期)は仙台言葉と江戸言葉を対
比する構成になっており、「めごひ・めいご
ひ」に対応する江戸言葉として「いとしひ・
かはひらしひ」を挙げています。
神代巻(じんだいかん)は、日本書紀の注釈
書で、鎌倉時代の文献です。
【宮城】宮城県史
宮城県史20 民俗Ⅱ(宮城県史編纂委員会, 1960年)めごい メコ°エ メケ°エ
〔解説〕
古語めぐしの転。めごこい・めんこいとも。
可愛い。
【仙台言葉伊呂波寄】
「めいごい かわい事」。
【仙台方言達用抄】
「めこい かわゆい」。
【補足】
この資料では、江戸時代の文献として、「浜
荻」「仙台言葉伊呂波寄(享保5・菊花堂)
」「仙台方言達用抄(文政10・贅庵)」を
とりあげています。
【山形】山形県方言辞典
山形県方言辞典(山形県方言研究会, 1970年)メゴイ メゴエ(形)
〔意味〕かわいい。
〔分布地点〕全県的。
【山形棚佐賀志】
めこい(かわいひとといふ事)
【補足】
山形棚佐賀志(明和6年)は、武州川越の俳
人である無量庵海寿が山形滞在中にまとめた
地誌・風俗の記録です。山形言葉として三〇
数語を掲げ、方言による狂歌五首を記してい
ます。
編集者:千葉光